セネガル:セネガルの市場について


木彫り職人が作成した亀の置物


彫像をつくるために木を切る職人


GS学科所属セネガル渡航中3回生のあんぱんまんです。

今回はセネガルの手工業に焦点を当て、マルシェ・スンベジュンの様子を詳しくお伝えいたします。マルシェ・スンベジュンは、セネガルの首都ダカールに位置し、伝統的な市場の一つとして知られています。前回のブログでお伝えした通り、マルシェ・スンベジュンは魚市場でもありますが、それだけではありません。ここでは、木彫り職人、金属細工師、皮加工職人、貝殻加工職人、絵師など、様々な職人や土産商人が集結し、自身の作品を制作・販売しています。

マルシェ・スンベジュンは、その多様性と活気にあふれた雰囲気で知られており、セネガルを代表する伝統的な工芸品や装飾品が数多く並ぶ光景が広がっています。参加する職人たちは、マリやコートジボワール、ギニアなど、西アフリカ各地から集まり、自身の氏族で伝統的に伝承されてきた技術を活かして独自の作品を制作しています。

私がマルシェ・スンベジュンを訪れた際、特に印象的だったのは木彫り職人たちのアトリエでした。彼らはニット帽をかぶり、タンクトップ姿で熱心に仕事に取り組んでいました。手には使い込まれたノミやカンナが握られ、木の表面に魂を込めながら彫刻を創り出していく光景は、まさに職人たちの情熱と技術の結晶と言えます。彼らは自身の作品の販売ルートを確立するために、素材の調達や販売戦略にも力を注いでいます。

木彫り職人たちは、特にテックと呼ばれる欅の木やエボニーウッドとして知られる黒檀の木を使用し、伝統的な彫刻技法を駆使して美しい彫像を生み出しています。しかし、販路の拡大には少々苦労しているようです。マルシェ・スンベジュンには土産商人も多く存在し、彼らは職人たちが制作した木彫りや金属細工、皮製品、貝殻装飾品などを取り扱い、観光客や地元の人々に販売しています。ただし、職人たちが直面する課題として、自身の作品が土産商たちに非常に安い価格で買いたたかれてしまっているという現状があります。これはマルシェ・スンベジュンの中に職人たちのアトリエがあり、観光客が直接買いづらい立地や、セネガルの現地語であるウォロフ語を話す観光客が極めて少ないことから、起きてしまっているといえるでしょう。私たちがマルシェ・スンベジュンに行けば、土産商と値切り交渉をしますが、土産を作っている職人たちもまた、適正な価格で販売されるように値段の交渉をしているのです。

マルシェ・スンベジュンは、セネガルの手工業や伝統工芸を支える重要な場として、地域経済や文化の発展に寄与しています。職人たちは独自の技術や芸術表現を通じて、セネガルの豊かな文化遺産を伝えています。また、観光客はマルシェ・スンベジュンを訪れることで、セネガルの伝統工芸に触れ、現地の職人たちの努力と才能を支援することができます。

セネガルの手工業は、その美しさや独自性から世界的に注目されており、国内外からの需要も高まっています。今後もマルシェ・スンベジュンをはじめとする手工業の発展と職人たちの成長を支援することが、セネガルの文化と経済の発展につながることを切に願っています。 

次回は、セネガルで出会った友人たちについて紹介したいと思います。それではまた。

あんぱんまん


コメント

このブログの人気の投稿

台湾:美食散策

フィリピン:オンライン授業で先生が教えてくれたフィリピンの美しい景色

ニュージーランド:初の学外交流