スペイン:アルバイシンの散策

 

アルバイシンのアラブ人街で知られるカルデレリア ヌエバ通り(Calle Calderería Nueva)の様子。バザールのようにたくさんのお店が軒を連ねており、エスニックな衣類や雑貨、絨毯などお土産にもなる商品がたくさん並んでいました。また、アラブ風のカフェや中東地域の料理を提供するレストランなども数多くあり、ケバブや豆料理などを楽しむことができます。
サン・ミゲル・バホ教会(Iglesia de San Miguel Bajo)の広場から撮影した写真。この広場を囲む建物はムデハル様式とキリスト教の文化が融合したものだと確認できた。
ラルガ広場(Plaza Larga)からパナデロス通り(Calle Panaderos)を撮影した写真。
グラナダの大モスク(Mezquita Mayor de Granada)の庭園から見えるアルハンブラ宮殿。

グラナダの中でも最古の街並みが残るアルバイシンは、アルハンブラ宮殿からダロ川を挟んだ対岸に位置する地域です。城塞都市として発展したこの街は、以前はアラブ人の居住区でした。車が一台通るのもやっとな程、細い路地が迷路のように入り組んでおり、これは敵の侵入に備えたイスラームの都市づくりの遺産ともいえます。路地に密集する建物の壁は白色に塗られており、日光を反射することで、室内の温度の上昇を防ぐ役割があるようです。

アルバイシンでは、白い壁に囲まれ、果樹園を含む緑の中庭を持つ家屋を「カルメン」と呼びます。アルバイシンの中央にあるサン・ニコラス教会の展望台からは、アルハンブラ宮殿の全景を見ることができます。特に夕日に染まり、赤く輝く、アルハンブラ宮殿の美しさは圧巻です。アルハンブラの名が示す通り、まさに「赤い城」となります。そして、日が沈む頃には、宮殿はライトアップされ、日中とはまた違う姿を見せてくれます。アルバイシンには大学のプログラムでも訪れましたが、ホームステイ先からも徒歩で訪れることのできる範囲だったので、お気に入りの散歩コースとして定期的に散策しました。

サン・ミゲル・バホ教会は、1501年、かつてメスキータがあった場所に教区教会として建てられ、16世紀に2段階に分けて建設されました。第一期では、1528年から1539年にかけて、主礼拝堂と身廊の一部が建設され、工事を担当したのは、石工のアントニオ・フェルナンデスと大工のジル・マルティンだったようです。

1551年から1557年にかけて、身廊の残りの部分が建設され、石工のアロンソ・デ・ビジャヌエバと大工のガブリエル・マルティネスが責任者を務めたようです。教会はムデハル様式で、部分的にルネッサンス様式が取り入れられていました。この教会は、2つの入り口のドアに達する階段によって、通りや広場より高くなっているのも特徴的に感じました。

ラルガ広場はアルバイシンの中心部にありました。地面は石で模様が描かれたひらけた長方形の広場でここでは定期的に市場が開催されているようですが、私が訪れたときは市場は開催されておらず、地元の人や観光客がくつろぐ憩いの場でした。

今にして思えば、マーケットの開催時間をチェックしておけば、もっと現地の空間に馴染めて、勉強になっただろうと思います。また、広場内には様々なお店やカフェがあり、最大の特徴は、壁一面に吊り下げられた色とりどりの皿やポットの印象的な配置です。 狭い通りが広場からいくつかの方向に伸びており、石畳の通りと花の咲くバルコニーのある美しい通りは散策する価値がありました。

 グラナダの大モスクは2003年に完成し、500年以上前のレコンキスタの歴史以来、スペインで初めて建設されたモスクである。アルバイシンのなかでも特に有名な展望台の一つであるサン・ニコラス展望台がすぐ隣にあるこのモスクは、イスラームが人類に与えた文化的影響を象徴する建物でシエラネバダの山々を見下ろす庭園、祈りの部屋、多言語のイスラームのテキストを集めた図書館の3つの部分から構成されている空間でした。中庭は非常に綺麗に手入れされていて庭園から見えるアルハンブラ宮殿はまさに絶景でした。

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