ニュージーランド:救急車
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写真1:かっこいい赤色 Westpac Rescue Helicopter |
ニュージーランドの救急車は、日本と比べてとても明るい色をしており、可愛らしく見えます。これは、道路上で目立つようにするためです。また、サイレンの音も日本とは異なり、消防車と警察車両が区別できるようになっています。救急車には「St John Ambulance」と書かれており、St John(セント・ジョン)は全国の約90%の地域で救急医療サービスを提供する主要な団体です。セント・ジョンは政府機関ではなく、NGOとして運営されています。他にも民間の救急サービスも存在します。
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写真2:かわいい緑と黄色 St John Ambulance |
ニュージーランドでは、緊急時に「111」に電話をかけて救急車を呼びますが、ウェリントンを除いて、ほとんどの地域では救急車の利用は有料です。たとえばオークランドでは、1回の出動につき約67.50ドルかかることもあります。保険やコミュニティサービスカード、ACC(事故補償制度)に該当する場合は負担が軽減されることもあります。セント・ジョンの救急サービスは、約600人の職員と2,200人のボランティアによって支えられており、全国の85%の地域をカバーしています。政府(保健省)からの補助金もありますが、それだけでは運営が難しく、利用者にも費用の一部負担を求めています。なお、救急車の利用が有料であることや、到着まで時間がかかる場合があるため、自家用車で病院へ向かうケースもよくあります。
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写真3:Westpac銀行で飾っているヘリコプター |
さらに、オークランドには「Westpac Rescue Helicopter(ウェストパック・レスキュー・ヘリコプター)」という航空救急サービスがあります。これは山間部や離島など、地上からの救助が困難な場所への対応に使われ、機内には専門の医療スタッフが同乗して患者を病院へ搬送します。このヘリコプターは、寄付やスポンサー(主にWestpac銀行)によって運営されており、地域にとって重要な存在です。