スペイン:グラナダにおける編み物文化

 今回私は、スペインのグラナダにおける編み物文化についてフィールドワークを行っている。町中を散策していると、編み物は単なる衣服制作の技術としてだけではなく、日常生活やファッションの一部として広く浸透していることが分かった。観光地で開かれていたハンドメイド市場や雑貨店、服屋などでは、編まれた鞄や衣服だけでなく、ピアスやミサンガなどのアクセサリー類も多く販売されていた。これらの商品は実用品であると同時に、個人のファッションや自己表現を彩るアイテムとして位置づけられているように感じられた。
 

毛糸屋を訪れていたとき、印象的だった毛糸が1つある。それが「washi」と書かれた毛糸である。日本語の「和紙」を想像させるような名前であったため興味を持ち、店員にどのような作品に使われることが多いのかを尋ねた。すると、「鞄を編むことが多い」と教えてくれた。実際に触れてみると、日本の和紙にみられるようなざらついた質感ではなく、さらりとした手触りであった。また、このような素材が鞄づくりに用いられている背景には、スペインの温暖な気候や、日常的なカジュアルファッションとの結びつきが存在していると推測できる。
 

さらに、街中では観葉植物を飾るための編み物や、ドリームキャッチャー、人形の着せ替え用に編まれた服なども見られた。これらは、衣服や装飾品として身に付けるためだけではなく、趣味やインテリアとしても編み物が親しまれているということではないだろうか。このことから、編み物は実用性やファッション性だけでなく、個人の楽しみや創作活動の一環としても生活の中に取り入れられていることが分かる。
 

以上のことから、スペインにおける編み物文化は、ファッション性や実用性を備えるだけでなく、人々の趣味や生活空間とも関わりながら発展していると考えられる。編み物は特別な技術や伝統工芸として限定的に存在するのではなく、人々の日常生活の中に自然に溶け込み、多様な形で親しまれている文化であるといえるのではないだろうか。

 

 

毛糸屋に行く道中に偶然見つけたピアス

 

 

毛糸屋で見つけたwashiという毛糸



お土産屋で見つけたピアス


同じくお土産屋で見つけたドリームキャッチャー


 

 



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